あたまの健康維持は質の良い眠りから

目が覚めているとき、脳は休むことができません。脳を休ませるために、眠りは重要な働きをしています。脳を健康的に保つには質の良い睡眠がとても大切です。脳内にたまった老廃物が睡眠中に効率的に排出されること、記憶が睡眠中に整理されること、睡眠の不足や質の低下が認知症の発症リスクを高めることが報告されています。もちろん、食事・運動も大切ですが、睡眠不足は食べ過ぎ・運動不足の原因となり、睡眠は食事・運動の土台でもあります。特に、高齢になると睡眠の質が低下しやすくなるため、正しい知識にもとづいて睡眠の質を高める工夫が必要になります。ところが、睡眠に関しては正しい知識が十分に普及していないため、正しい知識を得ることが質の良い眠りの第一歩です。
眠りには2つの基本的な性質があります。この性質を理解しておくと応用が利きますので、頭に入れておいてください。1つ目は、「夜は眠くなる/昼間は眠くならない」という体内の時計により眠気が変化する性質です。お昼過ぎに眠くなるのも体内時計によるものです。体内時計と実際の生活時間がずれてしまうと時差ぼけ状態のように夜になっても眠れなくなってしまいます。体内時計を生活時間に合わせ夜になったら眠くなるような規則正しい生活を送ることが大切です。2つ目は、「睡眠が不足しないと眠れない/睡眠が不足すると眠くなる」という性質です。睡眠時間が不足していると昼間でも眠くなりますし、朝寝坊をした日、長く昼寝した日、夕食後にうたた寝をした日は夜になっても眠くなりません。日中にしっかりと活動し適度に疲れて睡眠への欲求を高めることで夜間の睡眠の質が高まります。
この2つの性質から、定年退職後の熟年世代がおちいりやすい生活習慣の問題を紹介します。まず、お昼過ぎに眠くなったとき、仕事がないために長く眠ってしまいがちです。短くウトウト眠るのであれば良いのですが、長時間の昼寝は夜間の睡眠の質を低下させてしまいます。そして最もおちいりやすいのが、極端な早寝によって寝床にいる時間が長くなり、睡眠の質が低下してしまうことです。高齢者に必要な睡眠時間はだいたい6~7時間くらいと言われていますが、例えば21時に寝床に入ると6~7時間後は夜中の3~4時ごろです。そうすると、寝つくのに時間がかかる、朝早くに目が覚めた後に眠れないということになってしまいます。
それでは最後に、世の中には様々な快眠法があふれていますが、特に熟年世代のために睡眠の質を高めるためのポイントを厳選してみました。参考にしていただければ幸いです。

1. 眠くなってから寝床に入り、朝起きる時刻は遅らせない
2. 睡眠時間にこだわらず、自分にあった睡眠時間を規則的にとる
(眠りが浅いと感じる場合は、就床から起床までの時間を短くする)
3. 日中はできるだけ人と会い、いきいきと過ごす、明るい場所で過ごす
4. 日中に眠くなる場合は、12~15時に短い(30分未満)昼寝をする
5. 夕方に軽い運動をする(習慣的に。散歩や買い物で構いません。)
6. 眠るために、お酒を飲まない
(「お酒を飲むと良く眠れる」と誤解されているかたも多いようです)
7. 夕食後にカフェイン(コーヒー、お茶など)を摂取しない
(熟年世代ではカフェインで眠れなくなる効果が長く続いてしまいます)

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